一般社団法人 腹腔鏡下大腸切除研究会のホームページをご覧いただきありがとうございます。
我が国における大腸癌の年間罹患数は15万件を超え、現在最も多い癌腫となっています。また、がん死亡数は女性で第1位、男性で第2位を占めており、国民医療において極めて重要な疾患です。大腸癌治療の中心を担うのは外科手術であり、その安全性と質の向上は社会的にも大きな使命といえます。
腹腔鏡下大腸切除術は、1992年に渡邊昌彦先生により我が国で初めて施行されました。その後、低侵襲で患者さんの身体的負担が少ない手術として普及が進み、技術の成熟と教育体制の整備を背景に、2023年には大腸癌手術の約80%を占めるまでに至っています。大腸癌手術において重要なのは、安全性、根治性、低侵襲性、機能温存、整容性の5つです。腹腔鏡手術はこれらを高い水準で実現し得る一方で、その恩恵を患者さんに確実に届けるためには、確かな技術習得と体系的な教育、そして科学的根拠に基づく検証が不可欠です。
本研究会は1998年の発足以来、手術手技講習会やセミナーを通じて腹腔鏡下大腸切除術の安全な導入と普及に貢献するとともに、多施設共同研究により確かなエビデンスを世界に発信してまいりました。2018年4月には一般社団法人となり、活動の透明性と発展性を一層高めています。歴代代表理事である渡邊昌彦先生、坂井義治先生、内藤剛先生の後を受け、2025年7月より私が代表理事を拝命いたしました。近年は、ロボット支援手術が直腸癌、結腸癌に対する保険収載を経て急速に普及しており、本研究会では腹腔鏡手術に加え、ロボット手術を含む大腸疾患に対する低侵襲手術のさらなる発展を目指してまいります。
今後も本研究会は、患者さんにとって安全で質の高い大腸癌治療の実現に向け、教育・研究・技術伝承に取り組んでまいります。引き続き皆様のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
2025年7月
一般社団法人 腹腔鏡下大腸切除研究会
代表理事 竹政 伊知朗

